歴史と美意識の結晶を求めて〜大西長利著「漆 うるわしのアジア 1979.3 「宝島」(JICC出版局) (P57〜) 1995.6.4 「産経新聞」 (P12読書面・書評) (1995/06/04)
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歴史と美意識の結晶を求めて〜大西長利著「漆 うるわしのアジア 1979.3 「宝島」(JICC出版局) (P57〜) 1995.6.4
「産経新聞」 (P12読書面・書評) 一部抜粋
漆 うるわしのアジア
文化は、風土を母体に身近な自然の恵みを素材として、実用から芸術へと永い年月をかけて育まれてきた。亜熱帯から温帯にかけての照葉樹林帯に育つという漆科属。なかでも樹液の採れる漆樹の育つ東アジアの地に漆文化は発生し、アジア漆文化圏と呼べるような、風土に根ざした広がりのあることを本書は明らかにしている。
現在「漆」は高級な素材との印象が強いが、接着、防水に優れた漆は古代から有用な品として、人々の暮らしと共にあった。

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